素人の資格取得までの道のりをまとめています。
今回は試験編です。
準備編はこちらにまとめています。
学科試験
試験概要
試験時間:1時間
問題数:全30問。マークシート式の正誤問題(○×問題)
合格ライン:65%以上の正解率(20/30問の正解)
受験会場:上智大学 四谷キャンパス(2022年の東京都職業能力開発協会の場合)
集合時間:試験開始の30分前
開場時間:集合時間の30分前(試験開始の1時間前)
持参物
受験票はがき
HB鉛筆 または シャープペンシル
消しゴム
新型コロナウイルス感染拡大防止チェックリスト(要事前記入)
受験当日
試験開始の1時間以上前に会場に到着。
当日は同じ会場でTOEICも開催されていたので、かなりの人手でした。
開場時間になるまでは教室には入れませんでした。
僕の指定された受験教室は100名弱で全員が3級の受験者。
受験者の9割が私服で、残りの1割がスーツでした。
スーツを着ていたのは時計メーカーの社員でしょうか?
3人がけの机の真ん中の1席を空けての配置でした。
集合時間から試験開始までの30分の間で、本人確認、試験問題の配布と試験の説明が行われます。
試験時間は60分ですが、7-8分で回答終了。
3回見直しをしましたがそれでも20分も経ちません。
試験開始から30分経過すると退室が可能になり、このタイミングで7-8割の方が退室してました。
残った方の中には本気で苦戦している空気感の方もいらっしゃいました。
試験の解答は翌日の15時にWebサイトにアップされます。
問題用紙は持ち帰りが可能なので、そこに自分の解答を転機しておくことをお勧めます。
僕は26/30点でした。
ちなみに間違えたのは下記の4問です。
13. ケースにバンドを取り付けているばね棒は、ケースのかん穴形式に合わせて選択する必要がある(答えは○)
23. 金を使った腕時計のケースは、水銀と接触するとアマルガム現象を起こして変色することがある(○)
24. 永久磁石材料は、ステーター用材料としても優れた性質を持っている(×)
25. アナログ水晶腕時計に使用されている耐磁板とは、外部磁界を吸収し、ムーブメント内への磁界の流入を減少させる板状の部品のことをいう(○)
時計修理技能士 3級の学科試験の合格率は95%程度という記載を見たことがあります。
上記は申し込んだものの受験してない人を含んだ割合だと思われるので、合格率は実質100%に近いものと推測します。
実技試験
試験概要
試験時間:1時間(打ち切り時間1時間20分)
合格ライン:60点以上(100点満点)
受験会場:ユナイトビル錦糸町(2022年の東京都職業能力開発協会の場合)
集合時間:試験開始の1時間前(時間厳守)
開場時間:集合時間の5分前(試験開始の1時間5分前)
持参物
下記リンクの「受験者が持参するもの」と「リストに記載があるが持参しなかったもの」の2つを参考にしてもらえたらと思います。
筆記用具は一式(黒色油性マーキングペンを含む)とありますが、解答は鉛筆でなくてボールペンとなります。
むしろ鉛筆は使わないので、解答用のボールペンと袋に受験番号を書く用の油性マジックの2つが必須です。
保持器は見渡す限り全員がセイコー製でした。
僕だけAmazonで買った数百円の安物だったので、周囲から「お前それでいくの…?」という視線を感じました。笑
また僕は上履きを忘れて、慌ててGUでスリッパを購入しました。
工具類に忘れ物がないかは何度も確認はされると思いますが、それ以外の周辺用品もお忘れなく。
試験当日
実技試験の試験日程は複数に渡っており、また午前と午後の2回開催です。
1回あたりの定員は20名で、当日は19名が受験しました。
男性が15名で、女性が4名。
試験官(技能検定委員)は全員が白衣着用で、受験生も7名が白衣を着ていました。
受験者はゼッケンを安全ピンで止める必要があります。
僕はなるべく繊維が落ちなさそうな服(スウェット)を選びました。
そういうところも見られているという記事を目にしたので。
注意事項
・ラッピングは“テープで留めていない面”に“4ケタの受験番号”を書く
・部品探しをする際は試験官にひと声かけてから
・解答はボールペンで
・計測はバンド、裏ぶたパッキンや電池を取り外し「測定値等解答用紙<A>」に試験官の確認印を受けて提出してから
・測定器が混んでいたら他の作業を先に進めること
・曜日は英語で表示(このときは)
・提出物は全部で4つ
①腕時計、②余りコマ、③ラッピング、④「測定値等解答用紙<B>」
・腕時計はポリ袋に入れて提出
当日の流れ
13:40 開場
13:45 試験準備開始、説明など
14:45 試験開始、外観確認
14:50 バンド外し開始(以下開始時間)
14:54 消費電流計測
14:57 電池残量計測
14:58 シリコングリス塗布、裏蓋を閉める
15:02 歩度測定
15:04 バンド調整、中留調整
15:14 基準時刻、曜日、日付合わせ
15:17 筆記問題の計算
15:20 ラッピング
15:30 課題終了、見直し
15:36 提出
標準時間の▲9分で提出しました。
順番は全体で2番目。
残り5分で提出する人が多く、提出窓口がワチャワチャするので早めに提出したいところです。
標準時間を超えて作業をしている人は1人だけでしたが、試験官の人が温かい声を掛けていたのが印象的でした。
ラッピングの再配布はゼロでした。
また試験の題材となる腕時計はアルバのAPBU011と聞いていたのですが、今回からセイコーのSBXC013に変わっていました。
試験結果
試験結果は3月中旬にWebサイトで公開されます。
(東京都の場合はTOKYOはたらくネットで公開)
また後日に送付される合格通知書にも点数は記載されていません。
受験した都や県の窓口に行くことで学科と実技の点数を教えてもらうことができます。
僕は東京都で受験したので都庁に行きました。
担当窓口は産業労働局雇用就業部です。
学科:26/30点
実技:84/100点
実技はラッピングの加点がイマイチだったのと、外観 or 内部の加点がMAXでなかったのではと推測します。
得点の開示にあたって注意点がいくつかあります。
・事前のアポイントが必要(東京都の場合)
・本人のみ
・受験票と本人確認書類を持参
・開庁時間のみ(平日昼間)
・開示の期限あり
開示の期間は1-6ヶ月と自治体によって異なるようですし、東京都はそもそも期間が公表されていません。
合格者は合格証書とバッジ(技能士章)をもらえるのですが、郵送での受け取りの場合は別途費用(切手代)と宛名ラベルなどのやり取りが必要です。
まとめ
多くの方の協力を得たおかげで、一発で試験に合格することができました。
この資格と取ったことで直接的なメリットがあるわけではありませんが、目標に向かって勉強することや、できないことができるようになるのはモチベーションになりました。
そのゴールとして国家資格が取得できるというのもうれしいご褒美です。
実務経験がないので2級の取得は(受験資格を得るのが)難しいと思いますが、時計修理というか腕時計のメンテナンスには末永く付き合っていきたいなと考えています。
こんな僕でも役に立てることがあればうれしいので、疑問点などあればブログかツイッターでご連絡ください。
“独学で時計修理技能士3級を取得するまで(試験編)” への1件のフィードバック