朝日新聞デジタルに時計ジャーナリストの広田雅将さんが腕時計の扱い方について、記事を書かれていました。
現在は閲覧できなくなってしまったのですが、非常に気づきが多い面白い記事だったので、共有のためにもアップします。
記事中では10点のポイントを挙げられていました。
汗を拭くこと
これはブレスやケースをサビから守るためです。
最近のステンレスはかなりサビに強くなっているようですが、それでもサビてしまったり、ブレスの隙間に汚れが詰まったりすることを避けることができます。
ちなみにメガネも外した後にテンプルやノーズパットを拭いて皮脂を取り除くことで、長持ちすると愛用している999.9(フォーナインズ)の店員さんに言われました。
時計もメガネも外したらタオルで拭くのを習慣にしたいところです。
僕は汗をかいたときは「洗っ時計」で洗浄しています。
磁気を避けること
磁気は腕時計は腕時計の大敵です。
一度磁気を帯びてしまうと、時計屋さんで磁気抜きしてもらわないといけません。
携帯電話のスピーカー部分やバッグの留め具のマグネットで不意に磁気帯びしてしまうこともよくあるそうです。
リュウズをきちんと締めること
これはケアレスミスを防ぎましょうとしかいいようがないですね。
日付の早送りができない時間帯を知っておくこと
腕時計に興味を持つまで日付を変えてはいけない時間帯があることを知りませんでした。
時計の針を動かす歯車と日付を動かす歯車はつながっています。
日付が変わるタイミングの前後数時間はそれらの歯車がかみ合っているので、無理に日付を変えると歯車が欠けてしまう可能性があるとか。
僕は夜の9時から翌午前3時までは日付を変えないようにしています。
日付を変える必要があるときには12時間分を先送りして、表示されている時間が午前か午後を確認してから日付を変更します。
時計の挙動に気を付けること
クォーツ式時計の話です。
そこそこの値段の腕時計だと電池の残量が少なくなったことを知らせるために1秒運針から2秒運針に切り替わるものがあります。
電池切れのままずっと放っておくと、電池が液漏れして時計自体がダメになってしまう可能性が出てきます。
中古時計の扱いにはとりわけ気を付けること
これは安物買いの銭失いにならないように、得体の知れたものや信頼できるお店で買いましょうという話です。
釣り具と一緒ですね。
釣り具はまだ自分でなんとかできますが、腕時計はお手上げです。
以前にヴィンテージの腕時計を買ったときも信頼できそうなお店を選んだ上で、そのお店でのオーバーホールをお願いしました。
自動巻きはできるだけ手巻きをしないこと
これが一番勉強になったポイントです。
僕は手巻きができる機械式時計を複数保有しています。
手持ちの腕時計は10個ちょっとまで増えました。
機械式の時計は2〜3日でパワーリザーブが切れてしまうので、多くの時計が止まってしまっています。
これらの腕時計を使う時にはリューズをMAXまで手巻きした上で使っていました。
腕を振るだけでゼンマイを巻き上げる自動巻き。
止まっても動かせるよう、その多くには手巻き機構がついている。
ただし自動巻きを手で巻き上げると、自動巻き機構に大きな負担がかかってしまう。
自動巻きの時計が止まったら、少しだけ手で巻き、あとは腕に乗せて巻き上げること。
自動巻きを手で巻ききる癖がつくと、機械の摩耗は早くなる。
手でゼンマイを巻き上げると時計に負担がかかるということを今回初めて知りました。
特にスプリングドライブのグランドセイコーは長く使いたいので、今後は手巻きの量を最小限にします。
時計を着けてゴルフや野球、テニスなどをしないこと
強い衝撃を避けるためですね。
僕は同様の理由で自転車に乗るときも機械式時計をしないようにしています。
時計を着けて温泉に入らないこと
温泉の成分が強酸性でも強アルカリ性でも時計へのダメージは大きいです。
ステンレスが錆びてしまったり、パッキンが痛んでしまう可能性が高まるそうです。
また温泉ではないただのお湯でもつけない方がいいと僕は思います。
防水性の問題ではなくて、温度変化によって時計の内部に水滴が発生してしまい、時計のオイルが影響を受けるそうです。
ただ温泉やスーパー銭湯に入る際に腕時計があった方が便利なのも事実なので、僕はビンラディンモデルことカシオのF−91Wをお風呂用の時計として愛用しています。
時計を腕に巻くときは、座って行うこと
落とさないように、もしくは落としてもダメージが少ないように座って時計を扱いましょう。
同様に落下の危険が高いところには置いておかないことも大切だと思います。
今回は腕時計の話ですが、愛着あるものを末長く大切に使うという点では釣り道具の扱いにも通じるものがありました。
腕時計でも釣り道具でも気に入ったものが手元にあるというのはいいものですね。