セイコー キネティック(AGS)の電池交換

セイコー キネティックの中古品を購入し、電池交換をしました。

メーカーに依頼すると2万円ほどかかるようですが、自分で電池交換したので費用は約2,000円で済みました。

キネティックとは

キネティックはセイコー独自の機構で、自動巻きと同じようにローターを使って発電するクオーツ時計です。

1988年(昭和63年)に「オートクオーツ」という名称で商品化されています。

その後、AGS(Automatic Generating System)という名称変更を経て、KINETICとなりました。

オートクオーツ(現キネティック)

腕の自然な動きで発電する世界初の電池交換不要の自動巻発電クオーツ腕時計。
のちに「キネティック」に名称変更。

セイコーミュージアム銀座(https://museum.seiko.co.jp/collections/watch_latestage/collect025/)

キネティックとなってからは腕から外すと自動的に節電モードに入り、時計が動くと正確な時刻を表示する「オートリレー」機能を搭載するなど一定の進化をしました。

しかしながら現在のセイコーのwebサイトの駆動方式にキネティックの選択肢はありません。

https://www.seikowatches.com/jp-ja/watchfinder?page=1

二次電池に充電するクオーツという点ではソーラー充電が、また自動巻き(ローター)で発電するという点ではスプリングドライブがあるので、そちらに昇華させて発展的解消をしたとも受け取れます。

交換作業

交換のドナーはセイコー スピリット SCDZ023です。

25年前のモデルですが、プアマンズGSともいえるような堅実なデザインです。

交換用電池

純正電池の型番は「SL920」

この電池に端子が付けられて、絶縁シートとセットになっているものがセイコーの純正品「30235MY (旧30235MZ)」として販売されています。

一般小売はしていないとのことですが、Amazonやその他ECで購入可能です。

Amazonでの購入価格は2,100円。

Yahoo!ショッピングやヤフオクではもっと安かったので、よく調べてから買えばよかったです…。

使用したツール

交換に使った主なツールは以下の通りです。

・裏蓋オープナー
・精密ドライバー(-1.2)
・バネ棒外し
・ピンセット
・プラスチック製ピンセット

ローターを外す際に精密ドライバーの厚みが合わなかったので、砥石(釣り用のフックシャープナー)を使って厚みをネジに合わせました。

また電池を交換する際に外すネジがかなり小さいので、ドライバを帯磁させた方が使いやすかったです。

キズミも初めて使いました。

電池交換の際は新しい電池がショートしないように非金属のピンセットを使います。

道具さえあれば作業自体は難しくありませんでした。

裏蓋を開けたついでにパッキンの交換とケースの洗浄をしておきました。

電池交換後の動作は全く問題ありません。

右上のインジケーターボタンも動作し、秒針の早送りにより充電量が表示されました。

早送り量充電量持続時間
5秒2-15%6時間-2日
10秒15-30%2-4日
20秒30-50%4-7日
30秒50-100%7-14日

電池交換とはいえ、自分の作業で腕時計が息を吹き返すとものすごい満足感を得られます。

リチウムイオンによるメリット

二次電池自体がリチウムイオンにアップデートされているため、持続時間が大幅に伸びるといううれしいメリットがありました。

純正電池「SL920」の容量は0.3mAhとされています。

それに対して交換した「MT920」は5.0mAhと容量は約17倍です。

MT920 : コイン形リチウム二次電池(Panasonic INDUSTRY)

説明書によると「SL920」での最大持続時間が約14日なので、理論値では「MT920」は238日と半年以上(約8ヶ月)の持続時間を得たことになります。

一度充電してしまえば、しばらく使用しなくても全く問題なさそうです。

ただし充電機構自体は従来のままなので「MT920」をフル充電させるにも17倍の労力が必要となります。

以前はキネティック専用の非接触の充電器が業販されていたようなのですが、製造中止のため中古品が高騰しており気軽には入手できない状況です。

当初は電池交換してキネティックをしばらく堪能したら手放すつもりでしたが、先述のようにプアマンズGSともいえるデザインが気に入り高頻度で使っています。

裏蓋のオープナーは2爪式が圧倒的にオススメです。


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