カングーのレビュー(3年乗ってわかったオススメと注意点)

中古のカングーを買ってから3年が経過しました。
大きなトラブルもありませんし、今後も乗り続ける予定です。

改めてカングーのよかったところやちょっと残念だったところをまとめます。

僕の愛車遍歴

総論としては“カングーに乗りかえてよかった”というのが僕のスタンスです。
これまで乗ってきたクルマの中でも愛着度はトップクラスです。

またレビューの背景となる愛車遍歴は以下のとおりです。

マツダ デミオ GL-X(’97/5MT)

トヨタ カローラフィールダー 1.5G(’02/4AT)

プジョー 206SW S16(’03/5MT)

プジョー 206CC S16(’06/5MT)

VW ゴルフ6 ヴァリアント CLPE(’13/7DSG)

VW ゴルフ6 GTI(’11/6DSG)

ルノー カングー ZEN(’15/6MT)

特徴としては“MTが多い”“欧州/フランス好き”といったところです。

また自動車メーカーやインポーターとの仕事にも長く携わっていたので、所有する以外にも色々なクルマに触れる機会が多くありました。

カングーのオススメの点やよかったところ

最大のうれしいポイントは“家族の評判が良い”という点です。

「室内空間が広い」「スライドドアで乗り降りがしやすい」という2つがそれに貢献しているように感じます。

デザイン関連

まずはデザインや内装関連から。

①収納能力が高い/収納スペースが多い

カングーに乗り換えてからは荷物の載せ方に困ることがなくなりました。

ゴルフ ヴァリアントも収納に不満はありませんでしたが、GTIはハッチバックなので帰省やSUPに行くときにはかなり工夫して積み込む必要がありました。

カングーはラゲッジが広い、スクエアで使いやすいことに目がいきがちですが、前後2か所のオーバーヘッドコンソールなど、収納箇所が多いのもうれしいです。

例えば駐車時に使うサンシェードを雑にオーバーヘッドコンソールに突っ込めるのはとても楽です。

またボックスティッシュ、ブランケットなどはリヤのフタ付きのコンソールに入れています。

②ダブルバックドアの使いやすさ

これは期待以上でした。

デザイン的な特徴にもなっている観音開きのダブルバックドアですが、買い物の際にちょっと開けて荷物を出し入れできるのが便利です。

ハッチ式のゲートだと後ろにかなりのスペースが必要となりますが、カングーはそれよりもスペースが少なくて済みます。

関東だと駐車場も狭いところが多いので、アルファードやノア/ヴォクシーのようなリヤが垂直かつハッチ式だと大変そうです。
かといってそれを見越して車止めまで下がりきらないと他のクルマの邪魔になりますしね。

またバックカメラのガイドラインをダブルパックドアが開けられる距離に設定しておくと非常に便利です。

動力性能

③十分なパワー/トルク

「ターボとはいえ1.4tの車重に1.2Lのエンジンってどうなの?」というのが最初の印象でしたが、これが必要十分でした。

市街地や高速道路でも大きな不満はありません。

もちろん前車のゴルフ GTI(2.0Lターボ)やゴルフヴァリアント(1.4Lツインチャージャー)と比較すると圧倒的に非力ですが、その前の2.0L NAのプジョー206に比べると遜色ありません。

むしろターボの恩恵で低回転からトルクがあるので乗りやすさがあります。

高速道路でも基本的に6速に入れっぱなしで走行可能です。
ただ東名の大井松田-御殿場くらいの勾配があると5速にシフトダウンすることもあります。

また、僕はECOモードはほとんど使いません。
不完全燃焼によるカーボンスラッジの発生リスクを低減させたいのが狙いです。

④シフトフィール

これは最も期待を超えたカングーの特長です。

FF車は構造上シフトフィールが劣るものが多いのですが、カングーのそれはフィーリングが良好なだけでなく”ストロークもかなり短くて気持ちのよいものです。

FF車でしかも貨物車ベースでこのフィーリングというのは国産車では考えられません。

市街地でも気持ちよく運転できるのはこのシフトフィールが大きく影響していると僕は思います。

ロードスターやS2000といった至極のシフトフィール/ストロークには劣るものの、FF車ではトップクラスだと思います。
プジョー206の時はショートストロークを入れてストロークの改善をしていましたが、カングーはノーマルにして完成されている状態です。

ただシフトノブの見た目が安っぽかったので、シトロエンDS3用のものにカスタムしています。

その他

⑤アフターパーツが多い

ルノー純正やサードパーティー製を含めて、アフターパーツが多いのもカングーの特長です。

純正では「マルチサンシェードセット」と「ラゲッジマット」を購入しました。

これらはメルカリで定価の半額くらいで入手したのですが、カングーの純正用品は直ぐに売れてしまうので、探しものはアラートをセットしておくか、見つけたら即購入することをオススメします。

またカングー専門店のサードパーティー製品も充実していますし、センスの良い方が個人販売されているものもあります。

僕はサードパーティー製品は持っていませんが、バックパネルをインスタグラム経由で買いました。

注意点

もちろん良いことばかりではなくて、残念だった点もあります。

しかしその多くは購入前から既知の情報だったことと、カスタマイズにより改善できているので、カングーを買ったことを後悔するような大きなマイナスはありません。

改善できた点

①カップホルダーの使い勝手

カップホルダーは前席にそれらしきものが2つありますが、絶望的に使えない形状です。

この辺りはプジョー206もひどかったので、ちょっと前までのフランスの大衆車の悪しき特徴ともいえます。

僕は以下の3つで改善しました。

前席①(サイドブレーキ後ろ):ルノー純正「ドリンクホルダーサポート」でサポート性を向上

前席②(エアコン吹出口):ペルシード(旧ミラリード)のドリンクホルダーを取り付け

後席③(Bピラー):日産純正ドリンクホルダーを取り付け

これにより合計5つの”使える”カップホルダーを設置することができました。

他に小物入れとして定番のIKEA「スンネルスタ」を2つ付けているので、いざとなればそれにドリンクを入れることもできます。

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②スライドドアの重さ

スライドドアの開閉は手動です。

また国産車の場合はドアノブを引いてロックを外してからドアを閉めますが、カングーにはその機能が備わっていません。

最初にディーラーで展示車を見たときもドアを開けることは容易にできましたが、ドアを閉めることはできませんでした。

一度後ろに動かして反動を付けて閉めることで閉めにくさはだいぶマシになりましたが、その反動の初動を楽にすべくストッパーを浮かせています。

定番はクッションシールですが、そのうちストッパーの重みで潰れてくることが予想されたので、僕は厚みのあるマグネットシールを使っています。

いまのところ潰れは発生しておらず快適そのものです。

③ブレーキダストの低減

カングーに限らず欧州車はブレーキダストが多く発生します。

これは欧州車の質が悪いわけではなくブレーキに対する考え方の違いに由来するものだと理解しています。

日本車の場合:平均速度が遅く、100km/h後半からのストッピング性能は不要(日常的ではないという意味で) ⇒ ローターへの攻撃性が低い。交換するのは基本的にパッドだけ。

欧州車の場合:平均速度が速く、日本車よりも高速でのストッピング性能が必要 ⇒ パッドとローターの両方を削ってクルマを止める。交換はパッドどローターの両方。

また欧州車の場合はそのブレーキ性能ゆえに低速だとカックンブレーキになりがちです。

同じ日本車でも海外市場をターゲットにしているレクサスは他のトヨタ車よりもブレーキダストが多く出る傾向にあります(最近は緩和されていますが)

この“いざというときに止まることのできるブレーキ性能”というのも大きな魅力です。

しかしそれを得るために「ブレーキダスト」「ブレーキの鳴き」「カックンブレーキ」「ローター交換費用」と多くのマイナス点と共存する必要があるので、僕はブレーキパッドは国産の低ダストの製品に交換することにしています。

*ゴルフはその点優秀で、ダストは多少気になるものの鳴きやカックンは全くなかったので、純正のまま使っていました。

カングーは中古車の納車整備時にディクセル(DIXCE)のPremiumタイプに交換してもらっています。

ディクセルにはMタイプという上位モデルもありますが、Premiumタイプでブレーキ性能は必要十分ですし、懸念のダスト、鳴き、カックンブレーキも全く気になりません。

④ライトが暗い

これもフランス車特有の特徴です。

ポジションライトはLED化されても、ヘッドライト/フォグライトは頑なにハロゲンライトが装備されているものも少なくありません。

シトロエンのベルランゴも全グレードがハロゲンライトという状態です。

純正オプションでLED化すると工賃込みで10万円以上掛かりますし、製品自体はパーツメーカーの流用なので、個人的には取付実績のあるパーツメーカーの製品を自身で取り付けることを推奨します。

僕は取付実績のある「BELLOF(ベロフ) プレシャス・レイ」を選びました。

ポン付けで取付可能ですし、ハロゲンの比にはならないくらいに明るいのでとても満足度が高いです。

ヘッドライトに限らず他のランプもくらいので、フォグライトとルームライトもLEDに交換しています。

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⑤アイドリングストップの解除

カングーのMT車にはアイドリングストップが装備されています。

運転席にキャンセルスイッチがあるのですが、残念ながらその状態を保持することができないため、エンジンを掛けるたびにスイッチを押す必要があります。

僕はアイドリングストップはメリットよりもデメリットのほうが大きいと考えているので、キャンセラーを取り付けました。

アイドリングストップの機能自体は消していないので、キャンセルスイッチを押せば作動させることが可能です。

改善できない点

残念な点については改善できないこともありました。

①燃費

燃費は期待よりは良くないという印象です。

もちろん走り方や走る環境によって燃費は大きく異なることは理解しています。

僕のカングーの平均燃費は11.8km/Lです。
(最低_8.1km/L、最高_18.7km/L)

高速道路主体で13-15km/L、渋滞の多い街乗り主体だと8.5-10km/Lという感じです。

最低記録は渋滞主体の市街地走行で、5速以上はほぼ使っていないと思います。
また最高記録は深夜のバイパスを使ったロングドライブで記録しました。

同じような使い方をしていた過去のクルマの記録は以下のとおりです。

ゴルフヴァリアント(1.4L ツインチャージャー/7DSG):
┗平均_12.7km/L、最低_9.3km/L、最高_17.8km/L

ゴルフGTI(2.0L ターボ/6DSG):
┗平均_10.7km/L、最低_7.5km/L、最高_13.8km/L

車重は3車種ともほぼ同じです。
(カングー_1,450kg / ヴァリアント_1,420kg / GTI_1,400kg)

そう考えると排気量の一番小さいカングーが一番燃費が良くなるようなものですが、3車種中2位でした。

カングーの前面投影面積が大きいのもあると思いますが、フォルクスワーゲンのクルマづくりが優秀なんだと僕は思います。

②走りの良さ

カングーのレビュー記事には、「下り坂ではハンドリングマシンやスポーツカー並のフィーリング」といった記載もありました。

確かに国産のミニバンと比較すると走りは良いですが、1,810mmの全高ゆえにハンドリングマシンとはいえません。

先のゴルフとは比べるまでもありません。

ただ”気持ちよく走ることはできます”

それは先述のシフトフィールの良さや窓の大きさからくる視界の良さも影響しています。

これは”クルマとしての基本的な作りがしっかりとしている”というのも大きいと思います。

DIYのノウハウが豊富

カングーの魅力として自分の好きなようにカスタムできるという点があります。

実用性を上げるカスタムもあれば、見た目や雰囲気重視のカスタムもあります。

そのどちらも似合うのがカングーならではの魅力です。

実用性や整備なら”みんカラ”が、見た目や雰囲気ならInstagramの”#カングーカスタム”のタグがとても参考になります。

みんカラを大いに参考にさせてもらっていますし、もし僕のブログが参考になったらコメントやメッセージをもらえるととてもうれしいです。

僕もみんカラに登録して、ブログへのリンクも貼っています。

まとめ

ここまで本当にノートラブルですが、背景として“調子が悪くなる前に予防整備をしっかりしてきた”という自負はあります。

これが輸入車、特に中古車をトラブルレスで乗るための最大かつ唯一の秘訣だと僕は思っています。
費用はそれなりに掛かりますが、なにか起こってから対応するよりも結果的には安価に済んでいるはずです。

安心して乗れたこともあって、“カングーに乗りかえてよかった”とこの3年間ずっと思っています。
その想いは3年経った今の方が大きいくらいです。

昨年は初めてカングージャンボリーにも参加でき、そのスケールに僕だけでなくて家族で楽しむことができました。

ここ数台は2-3年でクルマを乗り換えてきました。
ジャンボリーで発表された新型カングーの先進装備も魅力ですが、まだしばらくはこの2代目カングーに乗り続けたいなと素直に思えるくらいに気に入っています。